NetflixやAmazon Prime Videoなど低料金で見放題の動画配信サービスは便利だけど、テレビやタブレット端末、スマホのような小さい画面で大作を鑑賞するのはもったいない。通常料金から数百円引きとなるお得な“サービスデイ(レディースデイ)”を活用して、仕事のあれこれ、恋人や友人からの連絡、SNSから解放される時間を作ってみては?
今回おすすめするのは黒沢清監督の最新作『スパイの妻』。脚本は映画『ハッピーアワー』、『寝ても覚めても』の監督である濱口竜介、脚本家・野原位、黒沢監督自身も含む3人でオリジナルストーリーを書き上げたという。また、音楽を「ペトロールズ」のリードボーカル&ギターで、「東京事変」のギタリストとしても活動する長岡亮介が手掛ている。第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出され、銀獅子賞(監督賞)を受賞した。
一九四〇年。少しずつ、戦争の足音が日本に近づいてきた頃。聡子(蒼井優)は貿易会社を営む福原優作(高橋一生)とともに、神戸で瀟洒な洋館で暮らしていた。身の回りの世話をするのは駒子(恒松祐里)と執事の金村(みのすけ)。愛する夫とともに生きる、何不自由ない満ち足りた生活。ある日、優作は物資を求めて満州へ渡航する。満州では野崎医師(笹野高史)から依頼された薬品も入手する予定だった。そのために赴いた先で偶然、衝撃的な国家機密を目にしてしまった優作と福原物産で働く優作の甥・竹下文雄(坂東龍汰)。二人は現地で得た証拠と共にその事実を世界に知らしめる準備を秘密裏に進めていた。一方で、何も知らない聡子は、幼馴染でもある神戸憲兵分隊本部の分隊長・津森泰治(東出昌大)に呼び出される。「優作さんが満州から連れ帰ってきた草壁弘子(玄理)という女性が先日亡くなりました。ご存知ですか?」今まで通りの穏やかで幸福な生活が崩れていく不安。存在すら知らない女をめぐって渦巻く嫉妬。優作が隠していることとは――?聡子はある決意を胸に、行動に出る……。(公式ホームページより)
映画『ロマンスドール』でも夫婦役を好演した高橋と蒼井が、今回は時代と“正義”に翻弄される夫婦を熱演する。戦時中の不穏な空気と黒沢監督らしい不気味さを、ぜひともスクリーンで体感してほしい。
詳しくは『スパイの妻』公式ホームページまで
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